頌栄女子学院_帰国生案内
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校 長  岡 見 清 明−1−頌栄では、今から30年以上遡る1986年から帰国生の受け入れを開始しました。このきっかけは、私の父である前院長の姉2人が、昭和初期としては珍しい帰国生であったことが大きく影響したのではないかと思います。保護者の仕事の関係で小学校時に海外で教育を受け、帰国して日本の中学で学ぶには大きな壁があります。日本では私立中学入試のため、多くの小学生が4年生頃から塾に通い、入試の準備をしています。帰国生がそのような生徒と同じ土俵で試験を受けて合格をするのは、とても難しいことと思われます。そうした帰国生を救済する意味もあって、頌栄では中学入試の選抜に、英語による試験を取り入れました。頌栄の中学1年は、1週間に6時間の英語の授業があります。帰国生クラスはその内4時間がネイティブスピーカーの先生による授業で、2時間が日本人の先生による授業です。日本人の先生も元々帰国生であったり、海外の教育機関で学んだ経験を持つ者が大半です。英語の授業以外はすべての生徒が同じ授業を受けるので、英語の試験で入学した帰国生がついていくにはそれなりに努力が必要です。しかし、保護者の皆さんが長い目で見て下さり、辛抱強く応援して下されば、高校生になる頃には、その差は殆どなくなると思います。その間、私たちも最大の努力を惜しみませんので、わからないことは積極的に質問してほしいと思います。個々の生徒の良い面を伸ばし、苦手な分野を少しでも減らしていきたいと思います。大事なことは、生徒を中心にご家庭と学校が信頼関係を基に、お互いに協力しあって、生徒の成長を見守ることです。高校2年生からは大学受験に備え、文理コース別のカリキュラムになります。英語の授業も習熟度別になるので、帰国生と一般生との区別は無くなります。それぞれが希望する将来に向けて、進路を決めていきます。

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