頌栄女子学院公式ブログ

中学2年生・中学3年生・高校1年生の平和学習

8月6日・9日は、広島・長崎の原爆の日でした。本校の中学3年生では、総合的な学習の時間で平和学習を行っています。今年度は、LHRの時間で、『いつに戻ってどのような行動をすれば、第二次世界大戦を回避できたのだろうか』というテーマに基づいて、班ごとに検討・学習し、プレゼンテーション発表を行いました。

以下は、プレゼンテーション発表を行った生徒の感想になります。

私たちは第二次世界大戦を回避するためにどのようにすればよかったのか深掘りして話し合い発表しあいました。平和に対する思いは人それぞれ異なり、戦争はその価値観の違いによるすれ違いで起こるものだとも言えるとわかりました。平和学習を通じて平和とは互いを理解しあい譲り合うことで成り立つものであり、当時では考えられないほど豊かで恵まれているこの生活に感謝し大切にすることが私達に一番求められていることであるように思うことができました。


また、その平和学習の集大成として、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館が開催するピースネットに参加し、インターネットのビデオ通話(Zoom)を使用して、被爆者の方の生の声を直接お伺いする活動(被爆体験講話)を行いました。この活動には、昨年度広島に修学旅行に行くことができなかった高校1年生、中学3年生と同様に平和学習を行っている中学2年生も同時に参加しました。 以下は、被爆体験講話を伺った生徒の感想になります。

私たちは1945年8月9日、長崎の自宅で被爆された方のお話をビデオ通話で伺いました。その方は、当たり前の生活が原爆によって一瞬で壊され「母親が死んだと聞いても、何も感じなかった。」ほどの茫然自失の状態に陥っていました。自分に置き換えてみたとき、母が死んでしまっても泣かないなんて想像出来ず、たくさんの遺体で溢れていた長崎の街がどれほど悲惨な状況であったのかを実感しました。被爆者の方たちは年々少なくなっており"被爆者なき時代"が迫る今、お話を聞くことのできた私たちが後の世代に核兵器の悲惨さを伝えていくことで、長崎を最後の被爆地にし、核兵器のない平和な世界を実現したいです。

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コロナウイルス感染予防の観点から、昨年度・今年度は実際に現地に行ってお話を伺うことはできませんでしたが、インターネットを利用して、長崎の被爆体験者の経験を知る良い活動になりました。本校では、対面でお話しをお伺いすることが困難な状況下であっても、ICTを活用し、様々な平和学習をこれからも継続してゆきたいと考えております。

〔中学3年学年担当・社会科教諭 荒木鹿蔵〕